事業承継税制の特例措置期間も後半に入り、承継のタイミングによっては、一般措置になることも見据える時期に突入しています。特例措置の効果が大きい場合、承継のタイミングは慎重に判断していくことになります。
また、昨今、業績好調かつ子供がいても後継者にならないケースも少なくなく、事業承継の選択肢の1つとしてM&Aが加速化する方向にあります。一方で「所有」と「経営」の分離をして、事業と創業家の関わり方の提案も、事業承継の場面ではより重要性を増しています。

国内の事業承継の現況と共に、実際の事業承継事例をご紹介させていただきます。

【Ｔ社の事例】 高齢社長の株式承継、同時に非同族株主持分を持株会へ集約
・株価を抑制しても株価が高く、事業承継税制の適用が必須のケース
・少数株主の株式集約として持株会を設立
【A社の事例】 いつ息子へ株式を承継するか？新婚の息子とお嫁さん家族への気がかり
・後継者へ株式を承継する時期ごとの税負担の違い（事業承継税制の特例・一般、贈与・相続）
【K社の事例】 「所有」と「経営」の分離
・株式（所有）の承継先は長男、経営の承継先は未確定
・従業員持株会を導入することによるガバナンスの強化と承継負担への影響
・シェアードサービス事業を行う持株会社の導入と効果